- 2022/05/23
- 予防・メンテナンス
80歳まで20本の歯を残すためにすべきこと
皆さんは「8020(ハチマルニイマル)運動」をご存知でしょうか?
                                        国や歯科医師会が進めている運動で、「80歳まで20本以上の歯を残しましょう」というのがスローガンとなっています。
                                        予防歯科にあまり関心のない人は初めて耳にするかもしれませんが、お口の健康を維持する上で非常に重要な考え方となっています。
                                        今回はそんな8020運動の重要性やそれを達成するためにすべきことなどをわかりやすく解説します。
                                        
▼8020運動の現在の達成率

8020運動は平成元年に始まっているので、もうすでに提唱から30年以上が経過しています。
                                        ただ、日本では予防歯科の考え方がなかなか普及せず、8020運動の目標値を達成できる人はごく一部に限られていたのです。
                                        それが数年前からようやく達成する人が50%を超えるようになりました。
                                        これはものすごい進歩ですが、予防歯科の先進国である欧米と比較するとまだまだ低い値に留まっていると言わざるを得ません。
                                        ▼そもそもなぜ「20本」?

8020運動の概要を聞いて、そもそもなぜ20本なのか不思議に思われた方も多いことでしょう。
                                        そこでまず、私たちの歯が何本生えてくるのか確認しておきましょう。
                                        子どもの歯である乳歯は全部で20本、大人の歯である永久歯は親知らずを除くと全部で28本生えてきます。
                                        一生涯使い続ける永久歯が28本すべて残せるのであればそれがベストではありますが、現実的には難しいです。
                                        ただ、20本の歯が残っていれば、硬い物や弾力のあるものなど、ほとんどの性状の食べ物を噛めることがわかっています。
                                        つまり、80歳になっても20本の歯が残っていれば、これまでと同じように食事を美味しくいただくことができるのです。
                                        ▼失った歯はインプラントで補えばいいのでは?

むし歯や歯周病などで歯を失ったのなら、歯根まで回復できるインプラント治療を受けたら良いのでは?と思われる方も多いことでしょう。
                                        確かにインプラントであれば、歯根から歯冠までを天然歯そっくりに回復することが可能です。
                                        見た目・噛み心地も本物の歯にかなり近いといえますが、インプラントもあくまで人工物です。審美性・機能性において天然の歯を超えることはまずありません。
                                        外科手術が必要、高額な費用がかかる、歯周疾患(=インプラント周囲炎)にかかりやすいなどのデメリットがあることも忘れてはいけません。
                                        そうした点からも天然歯を健康な状態で保存することが最善といえるのです。
                                        ▼歯を失う原因を知ろう!

自分の歯を1本でも多く残すためには、歯を失う原因について知るのが一番です。
                                        私たち日本人が歯を失う原因第一位は歯周病、第二位はむし歯となっています。
                                        どちらも口腔疾患の代名詞であり、誰もが発症するリスクを持っています。
                                        逆にいうと、これらの病気をしっかり予防できれば、歯を失う可能性も大幅に減少することになります。
                                        ▼むし歯・歯周病を予防する方法

むし歯・歯周病を積極的に予防するのであれば、まず定期検診・メンテナンスを受けるようにしましょう。
                                        定期検診というのは、ただの“健康診断”ではありません。
                                        病気の有無をチェックするだけでなく、予防歯科の観点からさまざまな処置を施すことで、むし歯・歯周病にかかりにくい口内環境を構築できるからです。
                                        ▼定期検診・メンテナンスの内容
定期検診・メンテナンスでは、以下のような処置を受けることができます。
                                        
◎口腔内診査(=お口の検査)
歯科医師がお口の中を検査して、むし歯や歯周病にかかっていないか、かかっている場合はどのくらい進行しているかなどを調べます。
                                        ◎クリーニング
セルフケアでは取り除けない汚れを歯科衛生士がていねいに除去します。
                                        石のように硬くなった歯石も一掃できます。
                                        ◎ブラッシング指導
口腔ケアのプロフェッショナルである歯科衛生士が磨き残しの多い部分を指摘し、患者さんそれぞれに最善といえるブラッシング方法をご提案します。
                                        ◎フッ素塗布
高濃度のフッ化物が配合されたジェルを歯面に塗ります。
                                        フッ素には、歯の再石灰化を促す効果が期待できるため、むし歯菌が産生する酸によって溶かされにくくなります。
                                        ▼80歳になっても充実した毎日を送るために

欧米では、上記のような定期検診・メンテナンスをほとんどの人が受けています。
                                        その結果、80歳になっても多くの歯を残すことができ、美味しい食事・楽しい会話を満喫する人生を送れています。
                                        私たち日本人も欧米にならって8020運動を達成していきましょう。
                                        そうすればいつまでも充実した毎日を送れるようになりますよ。
                                        ▼まとめ

このように、80歳になっても20本の歯を残すことはとても意義深いことです。
                                        高齢になって入れ歯やインプラントに頼るのではなく、いつまでも健康的な天然歯を残し、毎日を楽しく過ごしましょう。
                                        当院の予防歯科診療であれば、そのお手伝いができます。
                                        歯や口のお悩み・症状は、お気軽にご相談ください。
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